ITx災害会議 2015

vol1「ITx災害 会議」にかかわったきっかけ

3回目を迎える「ITx災害 会議」ですが、今回から新たな試みとして、ボランティアの運営スタッフを一般募集しました。その結果、複数の方からご応募をいただきました。現在は、初めての方、継続して参加している方、それぞれが担当を持ちながら「ITx災害 会議」の準備を進めています。

そこでふと思ったのは「運営している人の顔が見えると、より多くの方々が参加しやすくなるのでは?」ということ。そこで運営スタッフの方々を集めて座談会を開催。皆さんの『「ITx災害 会議」にかかわったきっかけ』、『「ITx災害 会議」でやってみたいこと』などをおうかがいしました。


vol1「ITx災害 会議」にかかわったきっかけ
vol2「ITx災害 会議」でやってみたいことは?


――皆さん、今日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございます。今回、「ITx災害 会議」を開催するにあたり、運営している人の顔が見えると、より多くの方が参加しやすくなるのではないかと思ったので、座談会でお話をうかがうことにしました。よろしくお願いします。

一同よろしくお願いします。

――:早速ですが、皆さん、どういった形で災害分野に関わってきたのでしょうか。関心のあるテーマやそもそも「ITx災害 会議」に参加したきっかけなど教えてもらえますか?

小和田もともと災害系には縁のない人間だったのですが、東日本大震災の際に「SNS上でいろいろな方と話していそうだ」ということから声をかけられて、助けあいジャパンに参加したのが災害支援に携わるきっかけでした。助けあいジャパンでは立ち上げから、サイトの企画、メディア連携などを担当していました。

そこでの経験で感じたのは、平時からの情報収集、ネットワークづくりの大切さでした。ですので「ITx災害 会議」で知り合った方々ともネットワークをつなげ、大島の土砂災害や山梨の雪害などをきっかけにして、試行錯誤ではありながら情報収集・発信を行っていて、そこから発展したプロジェクトとして最近「減災インフォ」という活動をスタートしました。

内田私は薬学生なのですが、国際保健に興味があり「日本国際保健医療学会・学生部会(Japan Association for International Health – Student Section:通称 jaih-s ジャイフエス」という学生団体に所属しています。国際保健を勉強していると、フィリピンやアフガニスタンなど途上国においても災害は必ず出てくるテーマなんです。そこで日本での災害支援活動を学ぶようになり、DMATに興味を持ちました。

 災害時は医薬品を含めて物資支援にムラが出てしまうと聞いています。薬剤師は医療支援のみならずロジスティシャンとしての役割を担うこともあるそうですので、ITを活用してどのような可能性があるのか、という点に関心があります。「ITx災害 会議」については、インターンシップで参加しているプロジェクトを通して開催を知り、今回、初めてではあるのですがスタッフとして参加させていただきました。

斎藤きっけは東日本大震災です。IT企業の事業開発や人材育成を仕事にしているのですが、震災から約2カ月後「ITでどのような役割を果たせるのか」をテーマに150名ほどを集めて緊急営業会議を開催しました。

 そこから被災地の情報収集・発信、ITインフラの提供を始めていた「ITで日本を元気に」という支援団体に参加することになります。最初は生活物資を届けることからスタートして、インフラ提供やPC設置といった支援を行いました。南三陸・仙台・石巻で約1000台のPCを導入したと思います。その後、1回目の「ITx災害 会議」に参加していまに至ります。

岸原私も東日本大震災をきっかけに発足した「情報支援プロボノ・プラットフォーム」(略称、iSPP)からです。震災直後に仕事上での知り合いを集めて会議をやり、1カ月後には、いわき市、名取市、気仙沼市に入って支援と意見交換を行いました。iSPPでは2011年7月に宮城・岩手・福島県に在住する約3000人をインタビューして2011年9月に証言としてまとめた報告書を公表しました。2012年には『 3.11 被災地の証言 -東日本大震災 情報行動調査で検証するデジタル大国・日本の盲点- 』という書籍としても発行しました。

 これらを通じて実感したのは、例えば「震災直後はラジオの利用が上がり、ネットやテレビの利用は下がるが、1カ月後から徐々に逆転していく」といった「災害時はフェーズごとに必要とされる情報やツールが違う」ということです。最近「ITx災害 会議」を通じて知り合った方々と派生プロジェクトとして「情報支援レスキュー隊(IT DART)」という団体を設立しましたが、ここでは「災害時はフェーズごとに必要とされる情報やツールが違う」という点を念頭に置いた活動イメージを持っています。

村上震災前から経産省のオープンデータの仕事に関わっていまして、震災後、翌週の月曜日に経産省の方々と何ができるかを議論しており、経産省が立ち上げた「ネットアクション(※)」というサイトのプロジェクトに関わるようになりました。そこでは支援する人に着目して、支援の目的は何か、どんな支援をしているのかといったことを100人くらいの方々にインタビューして記録としています。

 またサイト「復旧・復興支援制度情報」をテーマにした「復旧・復興支援データベースAPIハッカソン」を開催したこともあり、ネットアクションやハッカソンで知り合った方々から誘われる形で「ITx災害 会議」に参加、いままで活動を続けています。(※ネットアクションはサーバー移転のため現在は閲覧できません)

酒井僕の場合、「ITx災害 会議」に参加したモチベーションは「やらない偽善より、やる偽善」ということから。やらないのもチョイスだけど、やるのもチョイス。活動が役に立つというのはおこがましけれど、やっていれば役に立つかもしれないなとか。

 もう一つは災害について知る機会があれば、自分の身を守れるんじゃないかと。エゴイストな考えがあったから(笑)。得られる情報をどうやって使えるようにするかを考えるのは面白いんじゃないかということです。

 エンジニアとして、頑張ってコンピュターやインターネットで何かつくっても「実際は紙が必要」みたいなところがあって、難しい部分もあるんですが、それはそれで挑戦しがいがあると思うんです。

 ――:ありがとうございます。皆さんのこれまでの関わりがよく分かりました。ちなみに内田さんは今回、初めての参加となりますが、一般参加ではなく、どうして運営スタッフとして参加されたのですか?

 内田スタッフとして応募したのは、ジャイフエスで運営に携わっていたときの経験から、私が学生の片手間でやっていたのと社会人の皆さんがやっているのと、マネジメントの面で何が違うのかなというのを知りたく思いまして…。

一同おー、ハードルが上がった!(笑)

内田それから「ITx災害 会議」のミーティングに参加させていただいた時に、それこそいろいろな方がいらっしゃるのを知って、災害にはもともと興味がありましたし、ITはインターンシップで興味が高まってきた分野だったので、そこに携わっている皆さんのお話を参加者よりも近いところで聞く機会が得られると思いました。

村上確かに運営に関わるからこそ見えてくるものはあるでしょうね。ボランティアですからヒエラルキーがなく、誰かがやりますと言わなければ何事も進みません。「自分がやります」と手を挙げやすい雰囲気があるのはいい点だと思います。

 


vol2『「ITx災害 会議」でやってみたいことは?』へ続く

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