vol2「ITx災害 会議」でやってみたいことは?
3回目を迎える「ITx災害」会議ですが、今回から新たな試みとして、ボランティアの運営スタッフを一般募集しました。その結果、複数の方からご応募をいただきました。現在は、初めての方、継続して参加している方、それぞれが担当を持ちながら「ITx災害 会議」の準備を進めています。
そこでふと思ったのは「運営している人の顔が見えると、より多くの方々が参加しやすくなるのでは?」ということ。そこで運営スタッフの方々を集めて座談会を開催。皆さんの『「ITx災害 会議」にかかわったきっかけ』、『「ITx災害 会議」でやってみたいこと』などをおうかがいしました。
vol1「ITx災害 会議」にかかわったきっかけ
vol2「ITx災害 会議」でやってみたいことは?
――:「ITx災害 会議」でやってみたいことって皆さんありますか?
小和田:担当しているプログラムの内容そのものになってしまいますが、主催者がお膳立てして何かをするんじゃなくて、この何年かの間に活動していた人たちが成果を発表して、あらたな協力者を募るとか、今後の活動を広げるきっかけになったらいいなと思います。
内田:スタッフとして応募しておきながら、これといった強みはないのでなかなか。ただ一般の参加者と同じ目線でいるので、「何でも吸収しよう!」という気持ちはあります。いろいろな方と出会いたいです。
酒井:僕はエンジニアとして、漠然と「ITx災害」コミュニティを含めて課題だと思ってるところがあって。それはITを掲げてはいるもののITって感じがしないという点。
――:IT要素が足りない?
酒井:そう、エンジニアリングに関するIT要素は足りないなって感じています。もっとエンジニアの方にも集まってもらうようにアピールしていかないと、アイデアを考えるだけ考えてもなかなか実現されないじゃないですか。
斎藤:だから今回はエンジニア向けのプログラムも入れたという背景がありますよね。
酒井:多くの人に来てもらいたいけれど、コアなエンジニアにも参加して欲しい。そのバランスが悩ましいですね。
斎藤:私は知り合いに声をかける際には「ITに関わってる人」としています。エンジニアもあり、営業もあり、コンサルもあり、経営者もあり。ITに関わる人が自分たちでできることで役割を果たす。「どんなことができるか」を考えるということでいいんじゃないかと思っています。
階層や権威があるわけではない。だから、まずは立場を超えてつながる場であればいいんじゃないでしょうか。で、そこからコアなエンジニアたちが集まって何かをやるというのでもいい。そのきっかけを提供できればこのイベントは成功なんじゃないかなと。
岸原:プロジェクトにつながるのはもちろん素晴らしいことですが、それだけが目的ではありません。災害時に何が必要かというと、顔の見える関係性が重要。ですので年1回でも集まって芋煮会や懇親会をやって、ゆるく長くつながっていれば、次の災害時に「あの人にお願いしよう」という広がりが出てくる。
つまり組織に関係なく情報交換したりお願いしたりするには「いつも飲んでいることが重要である」ということ(笑)。実はそれが国際標準になりつつあるらしいです(笑)。
村上:今回の昼食で予定している全日本芋煮会同好会による芋煮は、炊き出し訓練的な意味合いも持たせていますよね。参加者・スタッフの全員で用意や片付けをして、一緒に食べて顔見知りになってもらえば。芋煮はコミュニケーションツールらしいですよ。
小和田:ノウハウに加えたノウフー(know who)ですね。何かあったときに、あの人に聞けば知ってるよねとか、動いてくれるよねというネットワークをつくるのも大事。
斎藤:ゆるいつながりというものを大切にしたいですね。自分たちが語り合いたい、つながりたい人と出会う場をどうやって演出するか、っていうのは運営側としては考えないといけないと思います。きちっとしたことも語りつつ、ちゃんと皆さんが楽しく、最高の時間を過ごしてもらえればいいなっていう気持ちはあります。
村上:つながりで言えば、ネットアクションで取材した方が「ITx災害 会議」に参加したことで、その後、皆さんとご一緒したりしているので、そういう普段のつながりになるような関係性を1つでも2つでもつくりたいですね。
――:酒井さんはエンジニアに来て欲しいという思いがありますよね。
酒井:あまり関心を持っていないエンジニアにも、普通に「このセッション面白そうだな」っていう興味で足を運んでもらいたいんです。なので注目を浴びるようなサービスをつくっている方を呼んで、パネルディスカッションしてもらうプログラムなどを企画しています。実際に参加してもらって「ITx災害 会議」でいろいろな活動をしてる人たちと触れてもらって、つながりをつくってもらうのが目標です。
ボランティアというと、体を動かして解決するんだろうと考えている人が多いかもしれません。でも情報活用などで支援することが役に立つんだということ、そういう側面があるんだというのを知ってもらいたいです。ITと言ってるけどバリバリにコンピューティングできる人は実は少ないんだよっていうのも感じて欲しい。
小和田:企業というよりも、関心のある個人を集めたいですね。個人が自分の所属している組織に持ち帰って広げてくれるというのも大歓迎です!
――:最後に参加される方へのメッセージをお願いします。
酒井:立川はちょっと遠いんですけど(笑)、来てもらえると楽しいと思います。頑張ってこっちも楽しくするようにします!
村上:芋煮を食べるだけでも来る価値はありますよ(笑)。
岸原:普段いろいろな仕事を皆さんされてると思うんですが、そこで会えないような、非常に面白い人たちがいっぱい居ます。ぜひ楽しんでください。
斎藤:災害に少しでも興味があれば来てください。自分たちで何ができるかなんて難しいことを考えなくてもいい、とにかくまず関心を持って来てもらって、一緒になって何かできることをつくり上げてきましょう。
内田:スタッフだけでなく参加者としての気持ちもあるので、私自身、楽しみです。あとひとつご相談なのですが、医療系のことで自分のためになることを知りたいんだけど、意外と医療系の人が参加していなかったりとか、テーマが想像と違っていたとか、知人などを誘った手前、そういったことでがっかりされるのが申し訳ないなと思ったんですけど、そのような心配はありませんか?
斎藤:それはあるかもしれないですね。でも逆に言うとそういう人たちが集まって、他の参加者たちと一緒に何か話をする場をつくってしまうこともできるんじゃないかな。
村上 :「ITx医療x災害」といったテーマで関心を持ってる人はいると思いますので、いろいろな方と話してみると何かきっかけが得られるんじゃないでしょうか。
小和田:初めての方も参加しやすいようなコミュニティづくりを心がけたいと思います。そのために、今回は最初に30分、初めての方に参加しやすいようにオリエンテーションの時間を設けています。皆さんのご参加お待ちしています!